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2026.01.05

Column

令和8年4月より“労働条件通知書”で判断される「130万円の壁」扶養ルールとは?

こんにちは、グスクード社会保険労務士法人です。

ここ数年、「年収130万円の壁」や「社会保険の被扶養者」について、ご相談を受ける機会が増えています。
特に、パート・アルバイトの方を多く雇用している企業では、

  • 扶養から外れないようにシフトや年収を調整したい

  • 実際にどのタイミングで「130万円の壁」を超えたことになるのか分かりづらい

  • 一時的に超えても良いと聞いたが具体的にはいくらまで大丈夫なのか

といったお悩みが多いのではないでしょうか。

そんな中、(2026年)令和8年4月より「労働条件通知書」や「雇用契約書」に記載された年収見込みが、扶養判定の判断材料として、使われる制度がスタートします。
※あくまで現時点での情報になります。今後、情報が積み立ちより具体的になる事が見込まれています。


1.どのような変更なのか

これまでの社会保険の被扶養者認定は、主に以下を元に判断されることが多くありました。

  • 過去の収入実績
  • 現在の勤務ペースから推測される年間収入(収入証明書等)
  • これからの年間収入見込み額

しかし、これらは超過しないように働き控えが起きたり、一時的に130万を超過した場合は事業主の証明があれば引き続き扶養のままといった
働いて見ないと分からない曖昧さがある制度でした。

 

 

 

”出典:厚生労働省 書式

その為、令和8年4月からは雇用契約書(労働条件通知書)に記載された「年収見込み」が扶養範囲内かどうかを判断する基準として利用できるようになります。

たとえば、契約書に以下が明記されていると、その情報が年間収入の算定基準として扱われます。

  • 時給
  • 所定労働時間
  • 所定労働日数
  • 時間外労働の有無
  • 通勤手当
  • 賞与の有無
  • 手当の額

出典:厚生労働省 労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定 における年間収入の取扱いについて
Q&A

これらの記載内容で130万を超えていなければ、たとえ人手不足で臨時的に働いた場合であっても社会通念上「妥当な範囲」であれば年収から除外も可能となり、
安心して扶養のまま働き続けることが期待されています。
ただし、逆を言えば契約段階で130万円を超えると判断され、扶養に入れない可能性があるため注意が必要です。


2.労働条件通知書で押さえるべき実務ポイント

(1) 年収見込みを計算できる情報を必ず記載する

  • 時給・所定労働時間・所定労働日数・時間外労働(有・無)
  • 通勤手当
  • 支給する手当(役職手当・資格手当など)
  • 賞与の支給予定(有・無、回数)

 

労働基準法第11条に規定される賃金はいずれも年間収入に含めますので、記載漏れは要注意です。
例えば、「通勤手当は当社規定により支給」のようになっていると労働条件通知書では確認できない、と判断される可能性が出てきます。
就業規則への記載、もしくは通知書に金額の明記を必ずするようにしましょう。

(2) 残業の記載が扶養可否に影響します。

残業(時間外労働)の見込みが契約書に書かれていない場合、時間外労働の給与は扶養の判定時には除外する事が原則出来るようになります。

 

 

“出典:厚生労働省主要様式、労働条件通知書

 

(3) 契約更新や労働条件変更時にも見込み年収を再確認する

賃金改定や労働時間の変更があれば、必ず見込み年収も変動します
条件変更の都度、その他1年に1回の定期的な確認を行い、扶養や社会保険の影響をチェックしておきましょう。


3.労働条件通知書で確認できなければ従来通りの方法で判定

通勤手当や時間外労働(残業代)の具体的な記載が無く、労働条件通知書では年収が算定できない場合はどうなるのでしょうか?

この場合は今までと同じように収入証明書等の方法により扶養かどうかを判定します。

じゃあ新しい制度は何の意味があるの?となりますが、新しい制度は予見可能性が高いため、安心して働けることが特徴です。
働いて見ないと分からない・・・年末に働き控えをする・・・ということなく、臨時で働いたことは別計算、と判断できますね。
今まで通りの方法であれば時間外労働(残業代)も年間収入に含めることになります。

また、新しい制度は「主たる給与収入のみ」の方に対してのみ有効です。
これは年金収入や副業収入の分も制度的に保証してしまいかねない為です。
扶養の年収も年齢によって異なる場合がありますのでご注意ください。

労働条件通知書で扶養判定が可能 従来通りの方法で判断
・一か所からの給与収入のみの方
・年間の収入が通知書上に明記されている方
・計算結果、見込まれる年間収入が130万円未満
(60歳以上または障害者は180万円未満、19歳以上23歳未満は150万円未満)
・パートで年金受給中など給与収入以外がある方
・ダブルワーク、副業をしている方
・通知書上で年収額が計算できない方

 


4.まとめ:今こそ契約書の総点検を

いかがでしょうか。扶養の扱いってどうするの?を具体的に考えられるのはうれしいですね。
労働条件通知書(雇用契約書)は法令で定められた事項の記載が必要ですが、今回の制度はより具体的な記載が求められています。

具体的であればあるほど、面接の時と話が違う!となりにくいメリットもあります。
是非この機会に記載内容を具体的に書いていきましょう!

顧問契約を頂く事でお気軽にご相談が出来ます!是非検討ください。

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