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2025.12.16

Column

2026年の労働基準法改定──給与計算実務における“今からの備え”

こんにちは、グスクード社会保険労務士法人です。
2025年末から2026年にかけて、大きく見直される予定の労働基準法についてお話しいたします。
今回の労働基準法の改正は、労働時間・休日・賃金計算に関わる法律制度が大きく見直されます。
特に給与計算を扱う総務・人事部門としては、今から「何を」「いつまでに」対応すべきかを整理しておくことが重要です。
以下、改定見込みの主なポイントと、給与計算実務上留意すべき対応をまとめます。


■ 主な改定見込みポイント

※今後、法令・政令・告示によって確定しますので、最終的には施行日・内容の正式発表に注視してください。

● 連続勤務の上限規制(例:14日以上の連続勤務禁止)
 長時間・連続勤務による健康リスクを抑制する観点から、現行「4週間で4日の休日」ルールから見直し、原則14日以上の連続勤務日数の禁止の方向で議論がすすんでいます。

● 法定休日の特定義務化
 週1日の休日確保義務に加え、どの日が“法定休日”として定められているかを就業規則・シフト表等で明示する義務付けられる見込みです。

● 勤務間インターバル制度の義務化
 終業から次の始業までの休息時間(例:11時間)を確保する規定を義務化する報告で議論されています。

● 年次有給休暇取得時の賃金算定方法見直し
 日給・時給で働く方を含め、有休取得時の賃金算定を「通常賃金方式」に統一する案が検討されています。

● “つながらない権利”(業務連絡の制限)・副業・兼業関連の見直し
 業務時間外の連絡制限や、健康確保の観点からの運用ルール見直しされガイドラインが策定される見込みです。

● 副業・兼業者の割増賃金算定ルールの見直し
 複数事業場で働く副業・兼業者について、労働時間をどのように通算し、どの事業主が割増賃金を負担するのかといった算定ルールの明確化・見直しが検討され、これにより、各事業主ごとに計算できるように見直される方向です。

● 週44時間特例の廃止(すべての事業場で週40時間が原則へ)
 現在、一部の小規模事業場では週44時間までの特例が認められていますが、この特例を見直し、すべての事業場で「1週40時間」が法定労働時間の原則となる方向で議論が進んでいます。これにより、所定労働時間の見直しや、残業時間・割増賃金の発生ラインが変わる事業所も想定されます。

これらはあくまで労働基準関係法制研究会の報告に示された“方向性”であり、法改正が確定したわけではありませんが、有識者会議で議論が進んでいる以上、同趣旨の改正が近い将来に実施される可能性は極めて高いと見込まれます。


■ 給与計算実務におけるポイントと準備策

● 勤怠データ精度の確保
 改定により「連続勤務日数/勤務間インターバル/法定休日」「週40時間超の時間数」の把握が必須となる可能性が出ており、残業時間・始業/終業時刻・休日扱い等の勤怠管理がより厳しくなります。給与計算システム・勤怠打刻・シフト管理の見直しが必要になります。

● 有給休暇取得時の賃金算定見直し
 「有休を取得した結果、賃金が大きく下がる」という事態を防ぐため、就業規則・賃金規程の確認と、給与システムが「通常賃金方式」対応が可能かを点検する必要があります。特に日給・時給制勤務者を多く抱える事業所では影響が大きくなります。

● 就業規則・給与規程の改定計画を立てる
 法改正確定後に慌てて改定を行うと、届出漏れ・社員説明不足・運用誤りのリスクがあります。就業規則条文・賃金規程・シフト・休日規定等を改定案ベースで整理し、共有しておくことが有効です。

● 人件費・運用コスト試算
 法改正により時間外・休日手当の増加、人員配置の変更が必要になる可能性があります。給与計算部門として、改定案ベースでの人件費インパクト試算を早期に行い、情報を共有しておくことが望ましいです。


2026年は、単なるルール改定ではなく、「働き方の実態と制度のギャップ」を埋めるための大きな転換点となる可能性があります。
給与計算を担う皆さまにとっては、「制度を理解し、システム・運用を見直し、就業規則・賃金規程を改定する」準備期間と捉えることが、トラブル防止・運用円滑化につながります。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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