2023.10.01

Column

管理監督者は自由出勤?

皆さんこんにちは。グスクード社会保険労務士事務所です。
前回、管理監督者のタイムカードについて触れました。
管理監督者にタイムカードは必要?

今回は、同じくよくある問題で管理監督者の「勤務時間」について考えていきたいと思います。

管理監督者の決まり

労働基準法41条2号の適用を受ける「管理監督者」は労働基準法で定める労働時間、休憩、休日の制限を受けません。
この管理監督者は役職名によって判断されるのではなく、職務の実態・責任と権限の範囲・実際の勤務状況等によって総合的に判断されます。
また、労働時間の制限は受けませんが、深夜割増は支払う必要があり、そのためタイムカードでの勤怠管理はする必要があることは
以前 管理監督者にタイムカードは必要?でお伝えした通りです。

管理監督者の勤務時間

管理監督者は労働時間の制限を受けない為、いわゆる残業代の追加支払いは発生しません。
また、1日の勤務時間が短くても遅刻早退の控除や欠勤の控除も基本的にはありません。
では、勤務に関しては完全に自由なのでしょうか?

出退勤については、裁量があり必要に応じて労働時間を判断できる必要があります。
しかし、管理監督者はその名称の通り、「管理監督」を業務として行う者です。
裁量があるからと、他の労働者が働いていない時間に勤務して何を管理監督するのでしょうか?

また、労働基準法第89条で会社の決まりとしての「始業及び終業の時刻、休憩時間、休日」を就業規則の絶対的必要記載事項としており
管理監督者についても、当然この規定は適用されます。

つまり、 管理監督をするであろう時間=所定労働時間 を定めなければならないという事になります。

所定労働時間を定めましょう

通常の労働者と同じように、管理監督業務を行う時間を所定労働時間として定め、労働条件通知書(雇用契約書)を取り交わしましょう!
その時の記載ですが、一般の労働者と異なる所定労働時間を定めることも出来ます。

原則的な勤務時間は定めなければならない、ただし、
「管理監督する必要によって出退勤の時刻を自ら変更することが出来る」と考えると腑に落ちるのではないでしょうか?

会社の事情に合わせて定めますが、
他の正社員と同程度の所定労働時間を定めることが一般的に多いと思われます。


いかがでしたでしょうか?
法律の運用については細かい条件も多く複雑です。
社会保険労務士事務所と顧問契約を結ぶと気軽に相談出来ますので、ぜひご検討ください。
顧問契約

最後までお読みいただきありがとうございました。

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